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2018年2月10日 (土)

極楽寺切り通しから鎌倉へ

 2018年2月9日 今月下旬に予定している散歩の会の下見に出かける。今回は「鎌倉を七つの切り通しから攻めるシリーズ」の三回目として、極楽寺切り通しから鎌倉に向かう。

 スタートは稲村ケ崎。自宅からここまでのルートは普通の人は横須賀線から鎌倉入りだろうが、田園都市線沿線からだと小田急江ノ島線廻りの方が時間的には同等で、費用はフリー切符を使えばずっと安いし、混んでない。
 江ノ電を稲村ケ崎で降りて、まず稲村ケ崎公園の方へ向かう。言わずと知れた太平記に書かれた古戦場のあと。小山が岬状に相模湾に突き出していて断崖状に海に落ちている。昔中学校だかの音楽の時間に習った「鎌倉」という物悲しい唱歌があり、その歌詞をおぼろに覚えていた。今回のコースは結果的にまさに歌詞の通りとなった。

1.七里ガ浜(しちりがはま)の磯伝(いそづた)い、
稲村ケ崎
(いなむらがさき)、名将(めいしょう)
(つるぎ)(とう)ぜし古戦場(こせんじょう)
.
2.極楽寺坂
(ごくらくじざか)越え行けば、
長谷観音
(はせかんのん)の堂近く
露坐
(ろざ)の大仏おわします。

 長い前置きはさておいて歩きだす。振り返ると西の方に江ノ島と富士山が見える。この日は残念ながら霞がかって富士山がぼんやり。それでも肉眼では割とよく見えた。海岸の砂浜が黒ずんでいるのは砂鉄だそうな。

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 稲村ケ崎公園の高台から江ノ島と富士。白砂青松という言葉通り、日本の美。

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 スマホのズームではこの程度ですが。

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 稲村ケ崎公園を辞して、極楽寺坂への登りにかかる。この「十一人塚」と言うのは、新田義貞が北条高氏の鎌倉を攻めた時、先手の11名が激戦の末に戦死したのを後日弔った跡と言われている。

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 極楽寺切り通しに続く古道は狭い道でクルマの通りも少なく、歩くには気持ちよい。明治時代に勾配を避けて建設された江ノ電は、結局古道に寄り添うように走っている。

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 道の脇にある石碑。鎌倉十橋の一つ、針磨橋の跡とか。福岡の朝倉街道にも、「針摺峠」と言うのがあったのを思い出した。何のことかと思ったら、針を磨る(摺る)のを生業とする人が住んでいたためとか。よほど他に何もなかったためか、針磨人の存在感があったためか、そこまでは書いてない。

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 続いての碑は、「阿佛邸旧蹟」。阿佛は十六夜日記の作者として名を残した女人であるが、子の冷泉為相の所領相続訴訟対応のために鎌倉に赴いた折にこの辺りに居住していたとか。この辺り鎌倉の中心からかなり外れたところだが、なぜこんなところに?という素朴な疑問は残る。

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 単線の線路を江ノ電が平均6分おきに行ったり来たり。最近は乗降客が増えて、日中もすべて4両編成が12分間隔で走っている。なので、しょっちゅう江ノ電に遭遇する。外から見るとのんびりとした走りっぷりだが、車内は結構賑わっている。

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 江ノ電、極楽寺駅。実に感じの良い駅である。今回初めて車外から見たが、こんなによい駅とは気付かなかった。

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 極楽寺駅から少し登ると、サミットの脇に極楽寺の山門が見える。電車の切り通しの上を「桜橋」という優雅な名前の橋を渡って門前へ。

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 山門脇の白梅の花が見ごろ。茅葺の山門に白梅はよく似合う。

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 極楽寺は撮影お断り。境内は落ち着いた佇まいで好ましい。重文の宝物もいくつかあるが、春と秋の季節に限定公開とか。その時期に再訪してみたい。
 極楽寺を辞して切り通しへ。確かに深く切りこまれた坂になっている。極楽寺の開山である忍性上人が切り開いたと言われている。下の写真は坂の脇にある成就院の坂から撮ったものであるが、上から見ると人工的に谷を切り開いたことがよくわかる。素人目にも相当な工事だったと想像される。

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 成就院の境内から坂を下るところから、由比が浜、材木座海岸が見渡せる。ガイドブックなどには紹介されていない絶景。

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 極楽寺坂を下って下界に出る。途中、虚空蔵堂や星月の井といった史跡を眺めて、鎌倉海浜公園から材木座海岸、逗子海岸方面を遠望。この日はやや風は冷たいが、まあまあの天候。ウィンドサーフィンをしている人が二人。

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 昼食を食べて、図らずも唱歌の歌詞の通りに次の目的地、長谷観音と高徳院を目指す。途中の街路脇の住宅の庭に見事な梅の木が。さすが、鎌倉。

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 長谷観音は今日のここまでの散策スポットとは異界。多くの観光客とそれ目当ての店で雰囲気が一変。あまりの喧騒に、拝観料を払って入る気が失せる。金曜日のこの調子だったら、土日はどうなるのだろうか。本家の初瀬の長谷寺は風情あるお寺だったのに。
 気を取り直して次の目的地、高徳院へ。ここも参道には土産物屋が並び観光客も多数だったが、境内に入るとやや広い境内に人混みが希釈されたのか、ゆったりと拝観できた。ここのお像は今回が初の拝観だったが、実物の方が数段素晴らしい。角度と距離を変えて、暫し美術鑑賞。

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 大仏の裏手には少し建物があったり、大きな礎石がある。大仏殿は何度か火災や津波で失われたそうだが、礎石は確かに大きい。その後ろのあまり目立たないところに、与謝野晶子の有名な歌碑があった。このような表現、私なぞには思いもよらない。

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 与謝野晶子と言えば、次の歌も、初めて目にした時は(30代のおっさんでしたが)、感嘆しました。

 清水へ祇園をよぎる桜月夜 今宵会う人みな美しき。

 この後、江ノ電の長谷駅まで裏の細道を歩いて行きと同じコースで帰途に着く。長谷駅から自宅まで乗り継ぎも良くて約80分。14,000歩。

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