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2018年11月14日 (水)

大宮 鉄道博物館

 散歩の下見後半は、JR東の鉄道博物館。
 なお、以下の写真は私の個人的思い入れを反映した偏った編集です。
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 大成駅というのは、最寄りの交通機関であるさいたま新都市交通(新幹線建設の地元還元鉄道のひとつ)ニューシャトルの駅。
 
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 鉄道博物館の入口。シンボルマークは上記で、機関車の動輪がモチーフと思われ。もともとは万世橋(秋葉原の隣に昔あった駅)の場所に旧国鉄の交通博物館としてあったものを、JR東に移管後鉄道の聖地大宮に改めて建設したもの。大宮がなぜに聖地かというと、明治期に旧日本鉄道が上野から東北に線路を伸ばした際に、途中の大宮に車両のメンテナンスを行う基地を作り、これに従事する多くの人が集まって鉄道村を形成したことに起因するとか。類似の例は、国府津、大垣、小倉、松任、鳥栖、新津などに見られる。
 今年の7月に施設の拡張工事が終わり、入場料も300円値上げした。
 
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 まずは車両展示の目玉である昭和期の機関車や電車の展示が高い位置から見渡せる二階の展望回廊から。展示の中心は、転車台に乗ったC57蒸気機関車。一般には「貴婦人」のキャッチフレーズで名が知られている有名機なので順当なところかもしれないが、過去を知る年寄りには少し物足りない感じ。
 
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 背景に、ほぼ同時代の戦後昭和期のスター車両がちりばめられているので、良しとしよう。後方右から、上越線用特急車両(181系)とき、急行形電車471系(同系の交流60hzバージョンが昭和40年代に九州を走っていた)、交直流特急型電車481系(東北本線のひばりなどに充当)、赤い塗装の交流電気機関車ED75型。この同型機で交流周波数60hz型が鹿児島本線を走っていた。興味ない人にはどうでもよい話かもしれないが、当時興味を覚えていた中高生には大事な話でした。
 ちなみに電車の形式番号の付与基準(国鉄時代)は確か次の通り。
 百の位 1~3:直流、 4~6:交直両用、 7~8:交流、 9:試作
 十の位 1~4:普通列車用 5~7:急行用 8~9:特急用
 一の位 発生順に連番が原則だが実際には細かい基準あり
 
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 戦後の主力車両の続き。右の茶色い機関車は、EF58という戦後の代表的直流電気機関車の寒冷地バージョン。「直流電気機関車」とは、電気に直流と交流の二種類があるが、戦前から戦後まもなくは電気車両を動かす電動機(モーター)は、速度制御が容易な直流モーターしか使えなかった(今は違いますが)。なので、電車の架線を流れる電気は、発電所で起こした交流を一度線路脇の変電所で直流に変換して、パンタグラフには直流で給電(電力供給)していた。山手線などは今もこの方式。寒冷地仕様というのは、まず前面窓にトンネルにできる氷柱を切り落とすつらら切りが庇のようについている。その他いろいろありますが、この程度で。
 
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 こちらは、南武線(国有化前の私鉄南武鉄道)で使われていた昭和初期の電車。昭和40年代前半まで走っていたらしい。
 
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 続いては、超急勾配(66‰)の信越本線碓氷峠を上り下りするために特殊仕様で製作されたED40型電気機関車。66‰なんて自動車ではなんてことないですが、転がり摩擦係数が小さい鉄道線路にとっては、少しの勾配でもすぐに下り方向に転がってしまうので、それを如何に制御するかが難題で、その一つの解が線路と車両の間に歯車(ラックとピニオンという)を付けて、滑走を防止しています。それがこの国産電機機関車。
 
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 電気機関車の続き。まだ国産化できなかった明治後期に外国(英国、米国、ドイツなど)から 実験的にいろいろと各種の機関車を輸入し、その中から日本の特性(急勾配や急カーブが多い)に適した機種を選び、これを国産化しました。その輸入機関車の代表例がこのED17直流電気機関車(英国製)で、東海道本線やのちに山坂が多い中央本線で使われました。側面の排気口(モーターを冷やした風を外に出す)の形状からクロコダイル(ワニ)という仇名が付けられた。
 
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 この異様な前面形状、昭和30年代の子供向け乗り物絵本に必ず掲載されていた流線形機関車EF55型(製造は戦前)。ほんとは、最高速度100km/h程度では流線形効果なんてないのですが、見た目が大事なので流線形が流行した昭和初期に蒸気機関車なども含めて、流線形改造がなされました。戦後は現役を引退後も、その形状の愛らしさから「ムーミン」などと呼ばれて人気を博しました。
 
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 先ほど解説した、EF58型直流電気機関車。この角度だと、つらら切り庇の大きさがよくわかります。
 
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 このフロアの主役、貴婦人C57型蒸気機関車。C57は戦前から製造された亜幹線区用の急行や各停の旅客列車をけん引するための蒸気機関車で動輪が3軸(だからABCのC)、動輪直径が1750mm。旅客用機関車は、貨物(最大1200トンくらい)に比べて相対的に軽い客車列車編成(600トンくらい) を高速で引っ張るために、動輪の直径が大きくなっています。貨物用は1400mm直径。競輪用自転車の車輪が大きいのと同じ。
 このC57は戦前に作られたバージョンで、ナンバープレート(機関車の番号を記載した銘板)が赤いのは好事家には珍重されていました。
 
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 このフロアのショータイム(12時と15時からの10分間)。転車台上のC57が一回転しながら運転席の機関手が汽笛を鳴らすというデモンストレーション。
 
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 機関手さんは、ひょっとして国鉄OBかもしれないが、それでもすでに30年以上経過。ちなみに、運転席(キャブという)下に記載された「岩」という文字は所属の機関区を表す。「岩」は北海道の岩見沢機関区。最後にこの機関車が配属された区です。ちなみに福岡市近辺なら、「香」、「直」、「若」、「鳥」、「熊」などがあった。
 
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 こちらは標本のような展示であるが、同じEF58でも由緒ある特急燕(昭和20~30年代)牽引機。客車と同じ薄緑色に塗った機関車塗装で、編成全体が「青大将」という仇名で呼ばれていた。電車特急こだまの登場まで走っていたもの。
 
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 時代が少し遡って、戦前の特別急行列車(今の特急とは違って数が少ないエリート列車)の最後尾に連結されていた展望車、マイテ39。記号の意味は、「マ」は客車重量のクラス、「イ」は一等車。「テ」は展望車。今のグリーン車は当時の二等車で、それより上級の一等車。
 
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 展望車の内部を窓越しに撮影。戦前のいわゆる貴顕君子が乗っていた車両。庶民は想像すべくもない。
 
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 昭和40年代の東北本線の主役車両。左がED75型700番台交流電気機関車。昭和43年の東北本線全線電化を機に投入された万能機関車。同じ形式の60hzバージョンが同じ時期九州でも走っていた。
 右は、上野~仙台間を走っていた特急ひばり用車両481系。こだま型と似たボンネットタイプの前面形状だが交直両用を識別する「赤ヒゲ」が左右に塗られている。
 
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 直流電気機関車EF66。定格出力3900KWの大出力機関車で、東海道・山陽区間の高速貨物列車けん引用に開発され、昭和43年から登場。従来の平面状の前面スタイルと異なり先がとがった形状で、いかにも速そう。
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 別のフロアでは、現代の車両展示。東北新幹線E5系(設計評価用の模型であるモックアップ)と山形新幹線400系(すでに退役済)。
 
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 二階の「鉄道車両年表」コーナーにある、大型鉄道模型。さすがに個人が趣味で作る模型とは大きさと迫力が違う。手前左は、個人的に大いに思い入れがある581系寝台電車。昭和42年から九州と関西を結んだ世界初の寝台電車で、よくお世話になりました。
 
 
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 手前、最新のE7系(北陸新幹線)と、E6系(秋田新幹線)用車両。奥の左は、E651系。もともと常磐線特急で、今は上越線草津線の特急に少し都落ち。その右は年寄りにはおなじみのブルートレイン20系寝台車。

 
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  順序は戻るが、入り口プロムナードにある修学旅行用電車155系のカットモデル。自分たちの修学旅行ではお世話になった車両。
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 屋外展示の北のはずれにある、DD13型ディーゼル機関車。貨車操車場での入れ替え用に昭和33年に作られたもの。400両以上製造され全国で活躍した。これは初期型の1号機。
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 少し歩き疲れたので、すでに夕暮れ近くだったが、屋上のパノラマデッキへ。新幹線が割とたくさん走行する(通過予定時刻表も掲示)。
 
 日暮れと歩き疲れたので、今日はここまで。14:30から17:30まで3時間の滞在だったが、見るものも多くかつお子様向けの施設やコンテンツも多いので、年寄りはターゲットとその位置にいくつかあたりを付けて訪問しないと、中を歩くだけで疲れそう。
 なお写真にはないが、目玉は各種の運転シミュレータと大型のジオラマである。シミュレータは有料で多いときは順番待ちになるが、面白そう。

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